2014年1月10日 神楽坂TMC 第190回例会が行われました。
2014年初めての例会は食事をしながら新年会も兼ねた例会で「神楽坂 てっぱんや」で行われました。
普段例会スタートに全員がそろうことは少ないのですが、30分遅いスタートということもあり、かなりの人数がそろいました。
今の神楽坂TMCは、一昨年から昨年にかけて入会されたメンバーが半分以上を占めます。
昨年まではまだ例会の流れがつかめずにいたメンバーも、徐々に慣れてきたのか、昨年よりずいぶんリラックスしたような雰囲気が漂うになってきました。
今年は新しく入会されたメンバーがより飛躍する年になるのでしょうが、あまり焦らず、じっくりと腰を据えて活動してほしいです。
そのためには個人のキャラクターに気づき、それを表現していくことで、クラブの中でのポジションや存在意義がはっきりし、参加すること自体が楽しくなってきます。
そうすると周りとの関係性もぐっと良くなり、活動はより楽しいものになっていきます。
そんな視点でレポートしてみたいと思います。
今夜の言葉はH会長「擬態語」でした。「さらさら」とか「つやつや」等の表現です。
擬態語はうまく使うことでスピーチに臨場感を与えます。「ステーキが焼ける」より「ステーキがジュージュー焼ける」としたほうが聞き手のイメージをかきたてますよね。
メンバーのスピーチ力向上に配慮した会長らしいお題でした。
テーブルトピックスマスターはOビさん。
お題は、
「1月は寒いのになぜ春なのか」
「新年になるとなぜ明けましてというのか」
「新年の抱負は続かないので設定しないほうがいいという理由」
「決めたことを継続するためのアドバイス」
「正月休みは帰省と旅行のどちらがいいか」
どれも難問ばかりで、出題のたびに全員が顔を伏せました。
Oビさんが常にTMCで心がけているのは回答者に「気づきを与える」
ということのような気がします。
テーブルトピックスで難しいお題を前にすると、指名された人は皆、視界不良の中滑走路を離陸し、ヘロヘロで着陸してきます。中には飛び立ったまま行方不明になる方もいます。
しかし、そういった消化不良の後味の悪さが、気づきの原動力になるのを知っているOビさんを「気づき軍曹」と私は呼んでいます。
ちなみに今回はなんとか全機無事帰還されました。
スピーチの部のトップバッターはN川さん。アイスブレーカーでタイトルは「コンプレックス」。
N川さんは職場で外部の人に部下と自分の立場を間違えられることが多く、足りない貫録と童顔が悩みの種。100人を前にした説明会では手足が震えてしまった経験があり、そんなコンプレックスを話してくれました。
しかし、惜しげもなくご自身のコンプレックスを披露するサービス精神こそが、N川さんの最大の魅力。
自身の弱みを人にさらすことができるのはまさに「強み」であり「素質」です。ご自身の魅力に気づいてそこを「芸」として昇華させていけば、神楽坂のアイドルになれる素養があります。
N川さんのスピーチに何回も私がいれた「つっこみ」にすぐさま的確な「返し」を入れ話し続けたところからも、N川さんのアドリブ力がうかがい知れました。(ちなみにスピーチ中のつっこみはご法度です。ごめんなさい、もうしません)
つづいてのスピーチはW田さん。CC3でタイトルは「幸せになる3つのレシピ」。
我々日本人の幸福度調査は世界ランキングでなんと43位と残念な結果。
何が原因かというと我々の心の持ちように関係しているそうです。料理に例えて、幸せ感を味わえる3つのレシピをスピーチしてくれました。
W田さんは根っからのエンターテイナー。人を楽しませることが大好きで、スピーチ中も全員に話が伝わるよう所狭しと動き回り、W田さんお手製のスピーチという料理を分け与えているようでした。
しかし、楽しませたい気持ちが先行して、分け与えたはずの料理があふれてしまい、時間オーバー。次こそはと誓ったリベンジへの想いに、つぶらな瞳が炎で炎上していたのが印象的でした。
3番目のスピーチはN山さん。CC5でタイトルは「文科系女子が挑む肉体労働」
学校を卒業し、初めについた職場は学校給食の調理。大量の食材を巨大な鍋に入れ、かき混ぜる仕事はまさに過酷な肉体労働。
好きな料理で人の役に立ちたいと願いながらも、明日さえ見えない自分の未来。そんな矛盾を変えるために悩んだ末出した答えは「頭を使うこと」。
選んだ調理栄養士という仕事は頭を使いながら料理に携わることで、人に料理という希望を与えることができる。
体をいっぱい使って熱演するN山さんの姿は、レ・ミゼラブルのジャン・バルジャンと重なりました。
苦役労働を強いられ、その後市長という座に就いたジャン・バルジャン同様、激動の時代に自由と希望を求めて立ち上がる芯の強さこそN山さんの強みです。
4番目のスピーチはM浦さん。CC9でタイトルは「世界を明るくする方法」。
小さいころついたあだ名は「けーぼー」。あるとき「けいたはボーとしているからけーぼーや。」と人から明かされたあだ名の残念な理由。
しかし「おれはボーとしているからけーぼーなんやで!」と逆にネタにして友人にふれこみまくるその強さ。そうした自虐ネタこそ周りを明るくする大事な要素。
M浦さんがいるからこそ入会したという人が多く存在するのもM浦さんのキャラクターの価値を物語っています。
そんなM浦さんももうすぐCC10。
このままのキャラでいくのか、それとも一気にキャラ変えするのか周囲の注目を集めるところですが、できればこのままで本当に世界中を明るくするまで自虐ネタ連発で突っ走ってほしいと思います。
論評の部の司会は初総合論評のU形さん。一年前、入会するか否かで半年間悩んでいた彼女。
やがて経験を重ね、今回の会場手配はすべて彼女がやってくれました。
「ほんとにわたしにできるのかな・・。」としり込みしていた一年前の彼女とは別人のようになりました。
今回はいつもの会場と違い、論評者とスピーカーがすごく近い距離で向き合っていたため、論評者がスピーカーと真剣に向き合い、論評者のメッセージがいつも以上にスピーカーに届いていたような気がしました。
すべてのペアがそうであったわけではありませんが、Oビさんのテーブルトピックスのように消化不良の後味の悪さが、気づきの原動力になることもあります。
勇気と深い洞察と愛情を持って伝えることがスピーカーが一歩前に歩みを進めていく原動力となるでしょう。
受賞はテーブルトピックスがHさん、論評がKさん スピーチはN山さんでした。